マンションに対する不安「地震」

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皆さんこんにちは。仙台のリノベーション専門店CocoRenoです。

先日「マンションに対する不安 管理状態」について書きましたが、本日はその第二弾として「地震」について書いてみたいと思います。

あの日、皆さんは何処にいましたか?
私は前職の八乙女事務所の1階におりました。1階は天井が落ちてくることは無かったのですが、3階・4階では天井が落ち、窓ガラスも割れるなどの被害となり、結局その建物は取り壊しとなりました。4階建てのコンクリートの建物でした。築何年の建物かは不明ですがかなり古かったことを覚えています。

いつ襲ってくるかもわからない「大地震」、マンションを選ぶ際はその耐震性についてしっかりと把握することが大切ですね。
重要事項調査報告書を取り寄せると耐震診断を行っているか否かがわかりますが、実際に耐震診断を行っているマンションは多くはありません。
まずはそのエリアがどのような被害状況であったかを把握し、できる限りリスクが小さいエリアを選ばれた方がよろしいかと思います。

こちらは東日本大震災の被害状況をまとめたものです。

仙台市5区の中では震度6弱を観測した行政区は青葉区、若林区、泉区です。しかしこれら3区の被災状況は大きく異なっています。
最も被害が大きかったのは泉区で、「被害無」の割合は全139棟のうち49棟(35.3%)に留まっていて、「軽微」以上の被害ありは90棟(64.7%)と物件が3棟のみである宮城郡七ヶ浜町(被害あり66.7%)を除けば、宮城県内で被災の割合が最も高い地域となっています。

震度5強と相対的に本震の観測震度が小さかった太白区は、全246棟のうち「被害無」は107棟(43.5%)、「軽微」以上の被害ありは139棟(56.5%)と被災したマンションが過半を超えています。被災した割合は震度6弱を観測した青葉区と若林区よりも高くなっており、地震によって受けたエネルギーが相対的に小さいはずの太白区は地震に弱い地盤・地質構造の場所が多いと推察されます。

計測震度と被災割合との相関性は決して高くないものの、新耐震と旧耐震の違いは揺れの大きさと一定の相関性があり、旧耐震マンションは揺れが大きいと被災比率が高まる傾向が強いことが明らかです。

旧耐震マンションの方が揺れの程度に相関性が高く、揺れの程度が大きいほど被害割合が高まる傾向が見られます。

ただし、地盤によっては揺れの程度と関係なく新耐震マンションにも大きな被害が出ており、軟弱な地盤の上に建てられれば新耐震マンションであっても安全性が高いとは言えません。

同じ行政区内でも被災度割合にばらつきが見られるのは、地震の被害の大きさが、建物が新耐震であるか旧耐震であるかということよりも、どのような性質の土地に供給されたのかという違いの方が大きく影響しているものと考えらます。

地盤と揺れ方による被害状況だけではなく、断層の位置にも気を使わなければならないですね。

物件選びのポイント~耐震性~
・新耐震基準のマンションがベターだが旧耐震でも市内中心部は地盤が良いので選択もOK
・旧市街地エリアを選ぶ
・川や沼の近くや元々田んぼだったエリアは避けたい
・断層も要チェック

CocoRenoではお客様にとって最適な物件をお探しいたします。
お気軽にご相談ください。

※「新耐震基準」1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認で適用されている基準