住宅用太陽光発電システムのメリット&デメリット

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こんにちは、仙台のリノベーション専門店CocoRenoです。
今回案内したいのは、エコ・節約・減災の3要素をまとめて強化できる「住宅用太陽光発電システム」のメリットです。とはいえ、住み心地への直接的な影響は少ない点を考えると、維持コストを中心とする短所の説明は省けません。
検討段階の人は、システムの性質をここで簡単に押さえておきましょう。

■住宅用太陽光パネルのメリット―経済性と「備え」

電力の供給は一定ではなく、夏のあいだは不足することもあります。加えて、これからの時代に求められるのは「再生可能エネルギー」です。
すなわち、自宅で太陽光発電できれば、経済的かつ「いざという時の安心」が得られます。

▼余った電力は換金できる
住宅用太陽光発電システムの最大の魅力は、自宅で使わない分の電力を売って収入に出来る点です。単に環境に優しいだけではなく、自宅の水道光熱費も安くする効果が得られます。

▼停電しても電気が使える
住宅用太陽光発電システムの出力を制御する「パワーコンディショナー」には、停電時に蓄電池から供給する機能があります。何もない時にしっかりと電力が貯まっていれば、災害が起きても明かりや家電を使い続けられるのです。

▼初期費用が下がっている
気になる太陽光パネル設置の初期費用は、一体どうなっているのでしょうか。結論を言うと、最近までずっと値下がり傾向です

初期費用の平均値をとったデータ※によれば、再生可能エネルギーに注目が集まった2011年だと1kwあたり51.7万円でした。しかし2017年には、1kwあたり36.3万円まで下落しています。
つまり、よくある5kw前後(パネル40枚程度)の設置費用で考えると、この6年間でおよそ70万円程度は安くなっていると言えます。多少予算が限られていても、これなら前向きに検討できるでしょう。

※参考:調達価格等算定委員会「平成29年度以降の調達価格等に関する意見

■住宅用太陽光パネルのデメリット―導入の制約

自宅で電力を作って自由に使える……と言っても、あまり大きな効果を見込むのは禁物です。導入そのものも、実際に家の造りを確認しないことには分かりません。

▼安定した売電収入が得られるとは限らない
10年間の価格保証付きで国が電力を買い取ってくれる「固定価格買取制度」は、2019年に受付終了済みです。つまり、これから住宅用太陽光発電システムを取り付けて売電収入を得よう……と思うのなら、システム設置後に各電力会社と契約しなければなりません。
気を付けたいのは、買取価格その他の条件が会社ごとに異なる点です。予告なく価格が見直される可能性も踏まえると、必ずしも売買収入が安定するとは言えません。

▼維持コストがかかる
まず注意したいのは、機械である以上ケアが必要になる点です。
費用面で言うと、少なくとも4年に1回の定期点検で2万円程度、瑕疵担保保険の交換が必要になれば20万円程度……と決して安くありません。
こうした管理維持費用は、もちろん機種やメーカーにより異なります。また、予想していた時期よりも早く故障してしまい、余分にお金がかかる可能性もあります。

▼そもそも設置できないor設置に向かない家がある
「住宅用」とは言っても、確実に太陽光発電システムを設置できるとは言えません。屋根の特徴のせいで取り付けできなかったり、作業の安全性が確保できないとの理由で施工を断られてしまったりすることがあるのです。
何とか設置できるとしても、葺き替えなどの追加リフォームが必要になり、初期費用が高くなってしまいがちです。

住宅用太陽光発電システムは、住み心地というより「光熱費の節約」や「いざという時の安心」に繋がるものです。最近では初期費用が大幅に下がり、リフォーム・リノベーションの案に追加してもよい範囲になりました。
ソーラーパネルを設置してみたい時は、機種・今の屋根の状態・設置後の収支につき、十分説明してもらってから決めましょう。